備後家庭医のきまぐれ日記 ~ふりかえり備忘録~

備後地区家庭医のログ、ふりかえりを兼ねた日記です。きまぐれに更新しますのでのんびり見守ってくださるとうれしいです。

読書記録⑪ 「臨床の場で効果的に教える」 その1

内容のまとめ

 

第1章 コミュニケーションを上手にとるには

 

★教育はコミュニケーションの一種である。

・教育は形式ばった知的訓練ではなく、通常のコミュニケーションの一種ととらえるのが最もわかりやすい

・臨床医はすでに教育に関連するコミュニケーションの経験を豊富に持っている

 

臨床医が日常生活の中でかかわっているコミュニケーション

①職場(上司-部下)関係

学習の目標を明確に示す

ほめる:プラスのフィードバックを返す→いいことをしているところを見逃さない。具体的にほめる

注意する:マイナスのフィードバックを返す→適切なタイミング(よくない行動の直後に)注意する。

②親子関係

以下のコミュニケーションの類型は、目標達成の成否に関連する

命令する、指示する、指図する

警告する、訓戒する、威す

説得する、説教する、義務付ける

助言する、示唆や解答を与える

論理的に説く、論じる、指導する、講義する

批判する、非難する、同意しない、責める

賞賛する、同意する、よい評価をする、是認する

ののしる、バカにする、侮辱する ←これだけ唯一常に悪いもの

解釈する、分析する、診断する

安心させる、共感する、慰める、指示する

詮索する、質問する、詰問する

気を紛らわす、ふざける、冗談を言う、余談

 

③医師-患者関係

患者の満足につながる臨床医の特徴は「知識・理解・関心・励まし」

医師-患者関係を二氏の人間の間で交わされる重要な「交換」からなるものとしている。(Dodge

1:情報の交換

2:感情の交換(共感、尊重、温かさ、明確さ、誠実さ、自己開示、責任を持った対応)

3:意味の交換

 

~臨床教育のポイント~

1)教育の雰囲気

2)教育のコントロールの仕方

3)目標の明確化

4)理解と定着化の促進

5)評価

6)フィードバック

7)自己学習の促進