備後家庭医のきまぐれ日記 ~ふりかえり備忘録~

備後地区家庭医のログ、ふりかえりを兼ねた日記です。きまぐれに更新しますのでのんびり見守ってくださるとうれしいです。

コミュマネの学校 第3回ふりかえり

今回の授業で心に残ったことをいくつかあげます。

 

①「約束の地」を生み出すこと

これは我々のプログラムでは『鞆の浦』という地や『燧冶』という場所が約束の地になっていると思いました。あの場所の空気感、あの時の情景を思い出せるというのは「約束の地」につながるものがあるのではないかと思います。

 

②認知を変える

この場所、この仲間との空間、時間は、こういうことをする場所であるという認識を植えることが大事であり、一度植え付けられた認知は簡単には変えづらいということを学びました。食堂はただ食べるための場所という認識を変えるのは意識的に動かなければ難しいということ。例えばコミュマネを配置する、上層部がこの場所を大切な場所、こんなふうに使ってほしい場所というのを身をもって示すなど。

 

③空間は設計しすぎない

コミュニティスペースは少しくらい手あかが残っているほうがよく、余白があるほうがよいと学びました。

きれいすぎると使いづらいのは部屋と同じかな…。

 

 

ハードを変えることでソフトをデザインする

 

環境を意図的に変えていくことは、今後にも生かせそう。

所属意識を強化する/場をフレーミングするには、すぐできそうなこととしては、

・名札にロゴを入れたり。ここに来たらそれを配るとか。

・オンラインの時はロゴ入り背景を渡すとか。

 

できそうなことはちょこちょこありそう。

小さなことからやってみるぞ!

コミュマネの学校 第2回ふりかえり

第2回の授業が終わりました。

鞆の浦・地域医療プログラムにどう活かせるかという視点で振り返りたいと思います。

 

コミュニティマネジメントを学びながら、我々がコミュニティを運営するために活用するという視点と、運営側のコミュニティに関する視点があるなあと思いました。

運営するコミュニティは単年度のコミュニティと、毎年やっていくなら蓄積していく大きなコミュニティというのがありそう。

 

私は整理をするのがとても苦手ですが、学んだ項目をもとに整理します。

 

共有価値(shared value)がすべて

私たちはなぜ集まっているのか?

何を共有して何を共有していないのか。

これをいかにメンバーに想起してもらうか。それによって血が通ったものになるかどうかが変わる。

ただ、忘れやすく、手段が目的化したり、行為が目的化したり、空間が目的化するので注意が必要。

 

コミュニティコンセプトが浸透しているのかどうかが大事。

コミュニティコンセプト:shared valueを日常的に想起させアクティビティをプラクティスへ変える問いかけ。

 

鞆の浦・地域医療プログラムのコミュニティコンセプトは

「community based action:仲間とアクション!~地域課題解決に向けたアクションを起こそう~」(仮)

みたいな感じかな。

 

Community Memberの分布

コア 10~15%

アクティブ 15~20%

カジュアル 65~75%

 

どう構成するかが大事。登り方を明示することも大切。

固定化しすぎるのはよくなくて、流動的になるのが理想。

 

2023年度のコミュニティをみているとなるほどと思う。

 

 

Community Lifecycle

立ち上げる時が一番エネルギーがある。盛り上がる。

結託の後は必ずモチベーションが下がる。

コミュニティは変容する。生き物である。

 

 

その他

コミュニティの中のエージェントを利用させてもらう。不安などを拾い上げてもらう。

小学生に戻った気持ちで。

 

他にもいっぱいあったけど、とりあえずここまで!

 

 

 

 

 

コミュマネの学校 第1回ふりかえり

コミュニティマネジメントの勉強会その1

 

今回のゴールは「コミュマネとしての思考法を身に着けよう」でした。

 

コミュマネの鉄の掟

①メンバーインタレストファースト(会員利益第一)

②ストーリーオリエンティド(物語指向)

③バランスコンシャス(バランス追求)

パーティシペーションベース(参加主義)

⑤センスオブセーフティー(安全意識)

 

コミュニティは必ずしも最高の組織形態ではない。

コミュニティはマネジメントできないという諦めが大事。

でも、桶屋を儲からせたいというゴールを描いて、風を吹かせる努力をする。

 

心理的安全性と責任性が高い低いの4分割のそれぞれを行き来しながらコミュニティが進んでいく。基本的には心理的安全性が高いと挑戦しやすくなるので大事。

 

「おはよう」が言えればイノベーションが生まれる。

 

おはようと声を交わすことでその人の状態がわかるし、部外者もわかる。

読書記録 ドリルを売るには穴を売れ

おすすめしていただいた本を読んだので久しぶりにメモを残そうと思っています。

 

まず第一に、この本は「マーケティングの入門書」である。

理論的な話の間に物語が組み込まれていて、思ったよりかなりさらっと読める。

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マーケティングは私たちの日常で起きているので、マーケティング脳になろう!

例えば、なぜこの本を買った?なぜこの店に入った?などなど…

 

4つの基本的な理論

1)ベネフィットー顧客にとっての価値

2)セグメンテーションとターゲッティングー顧客を分けて絞る

3)差別化ー競合よりも高い価値を提供する

4)4Pー価値を実現するための、製品・価格・販路・広告

 

1)ベネフィット

機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット

価値の源は人間の3大欲求

 生存欲求 「やれば給料が上がるかも」

 社会欲求 「みんながすごいと言ってくれる」

 自己欲求 「やればこんなに学べて成長できる」

 

おいしいだけでは人はお店に入らない…。選ばない。

 

2)セグメンテーションとターゲッティング

人によって求めるベネフィットが違うから分ける

人口統計的セグメンテーション

心理的セグメンテーション

 

絞らなければ誰にも売れない

 

差別化

どうやって自分の商品を選んでもらうか

差別化が必要。

「手軽軸」ある程度の品質のものを安く、便利に提供

「商品軸」最高品質の製品やサービスという売り物を主とする

「密着軸」顧客に密着して徹底的に顧客のニーズに応える

 

4P

Product(製品・サービス)これを通じて顧客に価値がもたらされる

Promotion(広告・販促)製品・サービスの価値を顧客に伝える

Place(流通・チャネル)実際に顧客に価値を届ける経路

Price(価格)集金することで会社に価値の対価がもたらされる

 

提供する価値、ターゲット顧客、差別化戦略、4Pのすべてが美しく整合するのがよいマーケティング

 

この本を読んで、どうして私がやろうとすることでうまくいかない時があるのかを考えるきっかけとなった。紹介してくれたAさんに感謝です。

読書記録 『志を育てる』を読んで その①  少女は、小志を抱く

アウトプットや発信をすることの大切さを最近改めて感じ、こっそりアウトプットを再開する。

 

★志の定義

この本の中で、志とは「一定の期間、人生をかけてコミットしてきたこと」

ここでいう一定の期間は、5年程度の期間を指している。

 

小志→一定の期間、人生をかけてコミットできるようなこと、または、一定の期間、人生をかけてコミットしてきたこと。 

大志→「小志」の積み重なりの結果として、形作られること。そして、積み重なりの結果見えてくる残りの人生をかけて取り組みたいと思えること。 

 

少年よ、大志を抱け といったところでいきなり大志は抱けない。

 

★志の醸成サイクル

 

 

「使命感」

純粋にやりたいことを発見した、ではなく、ある種の憤りや怒りを発端とすることが多いのが特徴。と書いてあった。

 

これは感想だが、すごくこの部分は共感した、というより、しっくりきた。

理不尽なことや、生きづらさなどに実際怒りに近いものを感じ、そこのエネルギーが使命感につながっていると思う。そしてそれがポジティブに昇華された状態になると実感している。

 

志の存在が与える3つの効用

①困難な状況を乗り切り、取り組み続ける、学び続ける精神的な支えとしての役割

②リーダーシップを発揮し、周囲を巻き込むためのとしての役割

③自分の取り組みが、もともとの目標からずれていないかを図り続けるアンカーとしての役割

 

志が終焉するものだというのは初めて聞いたときは驚いたが、小志が終焉し、また新たな志が生まれる、ということだった。モチベーションが小さくなっていた時が客観視できるタイミングである、というのも納得した。

こういう内容を読んでいると、ハリー・ポッターにでてくる不死鳥を思い出した。おいて小さくなり灰になって消えてもそこからまたひなが生まれ命が続いていく様子がとてもリンクした。

 

シングル・ループ学習とダブル・ループ学習

シングル・ループ学習を続けていても志の醸成サイクルは回せない。

そのために、自らの既存の前提・判断軸を置き換える。

 

自己効力感を醸成する4つの影響

①成功体験

②代理体験

③社会的説得

④生理的・感情的状態

 

 

参考

「志」醸成のメカニズムに関する一考察 — ダブル・ループ学習がもたらす効用 —
田久保 善彦 1∗ 那須 清吾 2  より画像引用

 

「志」について

マネジメント研修第2回が終わった…
今日も目から鱗のことばかり。振り返りの一部を載せておく。
 
【学んだこと】
・発信をするのが一丁目一番地
・キャリアを考えることは生き方を考えること
 ・今日が一番暇な日
・志はなくても生きていけるがあると人生に彩りが加わる
・志は小さいものが重なり合いながら変化していくもの(大それたものじゃなくていい)
・志は5~7年くらいのイメージで考えてみる
・浅いつながりが新たな世界へジャンプアップさせてくれるカギ
 
 
志について考えみた。
①私をいいように死なせてくれる(←安楽死とかの意味ではなく、着地させてくれるという意味)地域にしたい、そのために家庭医を福山に増やしたい
②住んでるだけで勝手に元気になる街を作りたい
③生きていてもいいかなって思えるような地域・社会をつくりたい
という志が現在の志たち。
かつ、モットーは
「どうせやるなら楽しく!(これは高校の部活動の時からの考え)」
「明日死んでも後悔しないように生きる」
である。
 
【自分に活かそうと思ったこと】
ダブルループ学習(現在がシングルループ学習であることを認識するところから始める)
・ミーハーシップ(デジタルやガジェット的なものは得意ではなかったが、身近にミーハーシップを発揮している同僚がいるので、その行動をまねるところから始めたい)
【明日からの行動】
・小さなことでも現在の前提から抜け出す(読書でも)
・明日初めて会う人が多い企画があるので、(所属に頼らない)覚えてもらう自己紹介をする
 
 
明日もわくわく。

『患者中心の医療の方法』 第1部 第1章 はじめに

レジデントデイで始めた輪読会。本の内容で気になったところや要点と思うところをメモします。

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患者が患者中心のケアを強く望みそれに満足することだけでなく、そうしたケアが患者側のアウトカム、保健医療の利用、そしてケアにかかる費用についてもよい影響を与えることが、国際的研究で確認されている。

 

患者中心であるためには、主観的なものと客観的なものとの調和、心と体の統合を必要とする。

 

<第3版で変わったところ>

構成要素が6つではなく4つになった。

https://www.yodosha.co.jp/yodobook/book/9784758123716/14.html

4つの構成要素

構成要素①のゴールは疾患を探り、健康と病気についての患者の認識を探ること。

患者の健康観と病気についての独特の経験の両方を理解するため。①に健康増進が含まれることとなる。

構成要素②はこれらの概念を全人的に理解することに統合させる。コンテクストへの気づきを含む。

構成要素③は、問題の定義、治療ゴールの設定、そして患者と臨床家が担う役割の同定。健康教育と疾患予防の活動は③に組み込んだ。

構成要素④は患者との毎回の接触が、患者臨床家関係を強化するために使われるべきであることを強調している。思いやり、共感、力の共有、癒し、希望を含める。

これらの技術を実行するにはマインドフルネスと実践的な知恵の両方が要求され、人間関係における無意識の側面を理解することも要求される。

 

モデルは基本原則を明らかに明らかにすることの助けになる一方で、実際に起きていることを必ずしも完全にとらえるものではない。定義上それは過度の単純化

Stewartは、モデルは教育や研究の助けにはなるものの、「癒しの人間関係における不可分の全体像をとらえることはできない」と述べている。

 

患者中心の医療の方法の価値

75%以上の患者が患者中心のアプローチの要素を求めている。

成人患者は1つの異常でなく、同時に複数の異常で受診する。全成人患者の23%は2つ以上の慢性的な異常を持ち、65歳以上の患者の65%以上が2つ以上の慢性的な異常を持っている。なので、1つの疾患に注目することでは患者のニーズを満たさない。