後半1/3の内容まとめ
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不利な状況さえ乗り越える交渉術
・「ギリギリの線」を用いる場合のメリット、デメリットを知っておく。
ギリギリの線を決めた場合、極端に不利な合意は避けられるが、賢明な解決策を妨げてしまうことがある。
・合意が成立しない場合の最良の案は何かをかんがえよ。
・不調時対策案がないと不安が判断を狂わせる。
・予防線を張るだけで、不用意な妥協を防げる。
不調時対策案よりはましだが、完全に望ましい合意には及ばない案をあらかじめ想定しておくと役に立つ。
この予防線よりも悪い条件を承認しそうになったらば、その前に一息入れ、状況を再検討すべきである。
★弱い立場を逆転させる切り札の使い方
・「決裂しても構わない」が強さの決め手
・ダメな場合の代替案を徹底して探し出せ
1)合意に達しなかった場合の一連の処置を一覧表にする。
2)見込みのある案にさらに改良を加え、それを実際的な代替案にする。
3)最良と思われる案を暫定的に選ぶ。
・相手側の不調時対策案も考慮せよ
★相手が強硬に主張した時
・相手の立場を攻撃せずにその背後に目をむけよ
・自分の考えを弁護せずに、批判と忠告を求めよ
「この○○案のどの点があなたの関心に沿っていないというのですか」
・個人攻撃を問題に対する攻撃に転化せよ
・問いかけて一呼吸おけ
・第三者の「最終案調停」
第三者の介入を依頼するのは通常交渉者が自分の努力によって交渉を駆け引き型から原則立脚型へ変えることができなかった場合に限られる。調停者は、直接の当事者よりずっと簡単に問題と人を分離し、その議論を利害と選択肢に向けることができる。
★相手が汚い手口を使ってきたらどうするか
相手の手口を読み、交渉のやり方を考える。
・相手を攻撃するな、進め方を話し合え
・立場でなく利害に焦点を合わせよ
・相互に利益になる選択肢を考え出せ
・客観的基準の運用を主張せよ
何よりも、原則というのを崩さないこと
★計略的戦術にはどう対処すべきか
1)意図的なごまかし →事実か否かだけを常にチェックしていけ
2)心理作戦 →圧力・警告に対処する4つのキーポイント
①精神的負担を強いる状況→交渉にストレスを感じ環境が当方に不利であると思えたら、はばかることなく抗議しよう。何が問題かを認識し、そのことを正面から取り上げて相手に呈示し、もっと公正な環境下で客観的な原則に従った方法によって話し合いができるように交渉する。
②個人攻撃→気づくだけでも効果を軽減できる。それを正面から抗議すれば二度と使うことはないだろう。
③好かれ役と憎まれ役の芝居→気づけばその術中に陥ることはない。好かれ役が用意したセリフで攻めてきたら、憎まれ役に対したのと同じように応じればよい。
④脅迫→脅迫はもっともらしく伝達されない限り効果がないので、伝達過程に介入して、その効果をそぐことができる。「この通話は録音されております」みたいな。権限のない言葉として、無視することができる。
3)駆け引きの圧力 →相手の盲点・弱点を逆につけ
交渉拒絶→他の案を提案しよう。最終的には原則を主張する
極端な要求→相手の戦術自体を取り上げて、相手に反省させることも有効
要求のつり上げ→その戦略に気づいたら、それを正面から取り上げ、次に休憩を求めて、交渉を継続すべきかどうか、また継続するならどういう方針をとるべきか、検討する必要がある。
追い詰め戦術→追い詰め戦術の成否は相手への伝達如何にかかっている。その伝達を妨害することも有効な対応策であるが、原則を主張して対抗することもできる。いずれの場合も、相手の自縛行為を強調しないことが大事。
強硬なパートナー→手口を見破る必要がある。少なくとも当の解決案に含まれている原則についての同意をできれば書面で得ておく。
計算ずくの遅刻
「とる取らぬはそちら次第」→それについて云々する代わりに、まずそちらを無視してみる。聞かないふりをして話を進める。
★結論
・どれも当たり前のこと
・経験から学べ
・”勝つ”ということ まず獲得すべきは交渉のより良い進め方である。