備後家庭医のきまぐれ日記 ~ふりかえり備忘録~

備後地区家庭医のログ、ふりかえりを兼ねた日記です。きまぐれに更新しますのでのんびり見守ってくださるとうれしいです。

読書記録⑪ 「臨床の場で効果的に教える」 その2

第2章 教育者と学習者の役割

★教育者の役割

専門家としての役割

権威者としての役割

自分の専門領域の面白さを伝える役割

理想像を体現する役割

学習の促進者としての役割

1人の対等な人間としての役割

 

★学習者の役割

素直な学生

不安で依存的な学生

自立性のある学生

自分のことは棚に上げて不平・不満を並べる学生

活動性のない学生

 

★教育と学習のスタイル

タイプ1:放散型 →情報を具体的に認識し、かつ受動的に処理することを好む。

タイプ2:吸収型 →情報を抽象的に認識し、かつ受動的に処理することを好む。

タイプ3:集中型 →情報を抽象的に認識し、かつ能動的に処理することを好む。

タイプ4:融通型 →情報を具体的に認識し、かつ能動的に処理することを好む。

 

★成人学習の原則

医学生やレジデントは大人の学習者であり、医学教育は成人学習の原則に従ったものでなければならない。

・成人は学習したことをすぐに実践したがる。

・成人は知識の詰め込みより概念や原則を学びたがる。

・成人は自分自身の学習目標を立てることを好む。

・成人は自分の行為を評価するのに役立つフィードバックを好む。

 

第3章 教育者ー学習者の関係

教育者中心vs学習者中心の指導方法

成人は自分自身の学習に能動的に関われば関わるほどよく学ぶことができる。

臨床現場で学習者中心の指導を行う場合、知識と技能の応用が必要となる。

患者ケアににおける能動的ー受動的モデル

 

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臨床の場におけるコミュニテーション技能の臨床教育への適用

静かに耳を傾ける

 1.沈黙

 2.観察

 3.目的をもって視線を合わせること

 4.促進(「うなづく・相槌を打つ」などの反応)

 5.励ましと援助

 6.言い換えと探求

協力的に交渉する

 7.自己開示

 8.積極的傾聴

 9.強い調子の言い換え

 10.開放型の質問

 11.プラス/マイナスのフィードバック

正面から向き合って説得する

 12.要約・解釈

 13.情報や助言の提供

 14.批判、間違いの訂正

 15.説得、挑戦、正面から向き合うこと

 

読書記録⑪ 「臨床の場で効果的に教える」 その1

内容のまとめ

 

第1章 コミュニケーションを上手にとるには

 

★教育はコミュニケーションの一種である。

・教育は形式ばった知的訓練ではなく、通常のコミュニケーションの一種ととらえるのが最もわかりやすい

・臨床医はすでに教育に関連するコミュニケーションの経験を豊富に持っている

 

臨床医が日常生活の中でかかわっているコミュニケーション

①職場(上司-部下)関係

学習の目標を明確に示す

ほめる:プラスのフィードバックを返す→いいことをしているところを見逃さない。具体的にほめる

注意する:マイナスのフィードバックを返す→適切なタイミング(よくない行動の直後に)注意する。

②親子関係

以下のコミュニケーションの類型は、目標達成の成否に関連する

命令する、指示する、指図する

警告する、訓戒する、威す

説得する、説教する、義務付ける

助言する、示唆や解答を与える

論理的に説く、論じる、指導する、講義する

批判する、非難する、同意しない、責める

賞賛する、同意する、よい評価をする、是認する

ののしる、バカにする、侮辱する ←これだけ唯一常に悪いもの

解釈する、分析する、診断する

安心させる、共感する、慰める、指示する

詮索する、質問する、詰問する

気を紛らわす、ふざける、冗談を言う、余談

 

③医師-患者関係

患者の満足につながる臨床医の特徴は「知識・理解・関心・励まし」

医師-患者関係を二氏の人間の間で交わされる重要な「交換」からなるものとしている。(Dodge

1:情報の交換

2:感情の交換(共感、尊重、温かさ、明確さ、誠実さ、自己開示、責任を持った対応)

3:意味の交換

 

~臨床教育のポイント~

1)教育の雰囲気

2)教育のコントロールの仕方

3)目標の明確化

4)理解と定着化の促進

5)評価

6)フィードバック

7)自己学習の促進

 

 

読書記録⑩ 「凡人のための地域再生入門」

地域活動を少しずつ始めようと思っているので、読んでみました。

率直な感想としては、今の私には真正面からぐっさり刺されたような感覚。

わくわくと、ずきずきが一緒に来たような気持になった。

 

物語調ですすんでいく中にパールがいくつもある。

そして大切なことは小さな字だけど、黄色で強調して補足してある。

 

 

以下はメモ書き

★逆算から始めよう

先回り営業、逆算開発の徹底の大切さ

ビジョンの話から始める。

 

★地域に必要なのは、「天才」ではなく「覚悟」である

何事もやるべき時に、やるべき奴が自分でやると決めんと進まない。

 

★仲のよさこそ命とり

1人ではなく共同事業者と立ち上げるなら初めにお金のことを決めておかないと後で必ずトラブルになる。

 

無駄な予算(補助金)は地方にとっては麻薬

最初は軽い気持ちで「使えるものは使おう」と手を出す人が多くいる。しかし、補助金をもらうからこそ事業計画がいい加減になり、そのうち何をやるにも補助金がなければ事業を立ち上げられないような状況に陥り、さらにもっと額の大きな補助金を求めるようになる。

 

名ばかりコンサルトによって税金が使われ、なおかつ地域で事業一つ立ち上がらない

 

★情報もただではない

集めるのもまとめるのも時間とお金がかかっているのにそれをただでもらおうという意識はよくない。

 

★維持費は自分らが負担、となってしまう

施設開発は、建てるときより建てた後のほうがコストがかかる。

はじめにお金をもらえても、維持はこちら側なのでそういう目で見る必要あり。

 

★入るを量りて出ずるを制す

新たな収入を増やす前に、既存の費用を改善することで地域の課題解決につなげる。

 

★リノベーション

お金のかけ方のメリハリが問われる。DIYでできるものは自分たちでやる一方、看板のデザインや電気や水回りはプロに頼むのが基本

 

★未来へ

楽しくなければ続かないし、お金がなければ続かない。そして誰しも年を取るからこそ、続けるためには次の世代を巻き込んでいかなくてはいけない。

 

などなどいろんな内容が盛りだくさんだった。

リーダーシップの話やチームの話もあった。

 

私に響いたことをまとめると

①始める勇気

②ビジョンを伝える

補助金の出るイベントや事業には手をださない

④扱えるお金から始める

⑤失敗しない成功者はいない。落ち込んだ時こそ笑顔!

 

ということでしょうか。

何度も読み返せる本でした♪

勉強するだけでなく、実践に活かさないと意味がないので、実行して見せる!

読書記録⑨ 「心理的安全性のつくり方」

よく心理的安全性が高いほうがいいというが、具体的になぜ?と聞かれてうまく答えられない。どうすれば心理的安全性を意図的に高くすることができるかということを伝えたり教えたりすることは難しい。

それがきっかけでこの本を読んでみた。

 

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心理的安全なチームとは、「メンバー同士が健全に意見を戦わせ、生産的でよい仕事をすることに力を注げるチーム・職場のこと」

 

エドモンドソン教授の分けた対人関係のリスクの4つのカテゴリ

・無知

・無能

・邪魔

・否定的

 

心理的安全性の確保の最も重要なメリットは「チームの学習」が促進されること

チームのパフォーマンスや創造性が向上すること

離職率が低い

収益性が高い

多様なアイデアを効果的に活用する

 

★健全な衝突がチームを育てる

①人間関係のコンフリクト

②タスクのコンフリクト→心理的安全性が保たれている状況下ではこれだけは業績にプラスの影響あり

③プロセスのコンフリクト

 

★日本版「チームの心理的安全性」の4つの因子

①話しやすさ

②助け合い

③挑戦

④新奇歓迎

があると心理的安全性が感じられやすい

 

心理的に柔軟なリーダーシップを発揮しよう

心理的柔軟性の3つの要素

①必要な困難に直面し、変えられないものを受け入れる

「思考=現実」から脱出する

「嫌な気持ちのコントロール」から「受け入れ」へ

大切なことへ向かい、変えられるものに取り組む

大切なことの明確化

大切なものに近づく行動

③それら変えられないものと、変えられるものをマインドフルに見分ける

「いま、この瞬間」への気づきと集中

「物語としての私」から「観察者としての私」へ

 

★自分とチームの行動変容

行動分析をする。

行動は「きっかけ」と「みかえり」で制御されている。

特に行動直後の見返り。

きっかけとみかえりはセットで伝えることが大切。

 

 

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心理的柔軟なリーダーシップを発揮するために自分の行動分析を行い、チームの行動分析を行い、きっかけとみかえりを考えながら、学習するチームへと導きたい、と思った。

 

言葉で言っても実践は難しいが…

自分の行動分析はできた!

ここからはチームビルディングへシフト!

 

 

足底腱膜炎

50代 男性 朝起きたときに足の裏が痛い

 

足底腱膜炎

●解剖

足底腱膜は足底部の固有筋膜を覆う膜であり、踵骨底部の主に内側結節より起こり、中足骨頭結節付近で分岐し、第1~5趾の基節骨底面に停止している。非常に強靭な縦走線維からなり、足の縦方向のアーチ形成に重要な役割を果たしている。足底腱膜の他にも、長足底靭帯、短足底靭帯、ばね靭帯がアーチの支持に貢献している靭帯とされている。

●症状

初期の症状では朝起きたてや椅子からの起立時など動作の開始時に疼痛を感じる人が多い。動かない間に筋膜が硬直してしまいそこに負荷が加わり、強い痛みを生じるため。

立ち仕事やスポーツの後、長時間歩行後にも炎症の増悪により炎症を生じやすい。

 

●検査

X線検査→距骨底部の骨棘を形成

超音波検査→足底腱膜の踵骨付着部付近の浮腫及び肥厚が観察される 通常距骨付着部付近の足底腱膜の厚さは約2mm程度

 

●鑑別診断

内側踵骨神経の絞扼などを原因とする神経炎(歩き始めが特に痛むという症状は訴えないことが多い)

後脛骨神経の絞扼による神経炎(足根管症候群は前足部の足底や趾の疼痛やしびれを生じる)

 

●治療

急性期:運動を控えて局所の安静を指示する。

特に仕事や歩行などで負担が増してしまったとき:炎症を抑えるためアイシングも行うよう指示。

★ストレッチ

ストレッチにより足底腱膜の緊張を和らげ柔軟性を確保する。起立し両下肢を前後に広げアキレス腱を伸ばすストレッチを行う。非荷重で足先を持ち他動的に足関節を背屈させるストレッチも有効。

 

★テーピング、インソール

インソールは足形を計測しオーダーメイドで必ず両足作成する。アーチ構造を支え足底腱膜にかかる負担を最小限にすることが目的であるが、踵部足底の圧痛が強い症例では疼痛部をくりぬくなどの工夫を加えたものを作成する。

 

★注射

歩行に支障を感じるような強い疼痛症状がある場合は副腎皮質ステロイド(ケナコルト®)の局所注射や体外衝撃波治療を行う。

ケナコルト→エコーで足底腱膜の肥厚の強い部位をターゲットとして行う。

数日後より疼痛緩和を自覚できるケースが多く、2ヶ月ほどの薬の効果が期待できる。

数カ月以上は注射感覚を空け多用は避ける。

 

基本はストレッチやインソールなどでの治療。

注射だけでよくなっても再発する。

HANDS-FDF2020 第2回 ふりかえりもろもろ

2020年12月12-13日 第2回 HANDS-FDF2020

 

学んだことなどを備忘録としてまとめておき、次回までの目標設定を行う。

今回は、模擬ティーチングがメイン。

他のものはオンデマンドが多かったし、事前課題を読み切れないのでチームで分担した。(分担した場合、文章だけでなく口頭で簡単に説明してもらったほうがよかったかも。次回からはそうしたい)

 

・模擬ティーチングの個人振り返り(価値×初期研修医)

これはかなりうまくいかなかった…

 

テーマは「謝礼を渡された時の対応」

ロールプレイからのディスカッション、という流れだったが、チーム分けが逆になってしまっていた。(これは、事務局にお願いしていた部分だが、こういうトラブルも予想しておくべきだった)

 

①トラブル

事前にオフライン、オンラインでリハーサルをしており、入念に誰にどの役を、ということを考えていたが、まったく意味をなさなかったように思う。

そのうえ、貼り付けたシナリオが閲覧できないということも重なった。オンラインならではのトラブルが2つも続き、トラブルシューティングに1分くらいロスしてしまった。自分たちのトラブルシューティングスキルに依存するため、自己評価が甘かった。

そのためディスカッションの時間が、十分にとれないという根本的なミスにつながった。

 

②内容 <いただいたコメントから抜粋し、考えた>

もらっていたことのある研修医がいた場合のセイフティネットはどう考えていたか。

→事前にオンラインの模擬でやったときに話が盛り上がるグループと盛り上がらないグループの差がありなぜかと考え、施設が違い初対面だと思い切った発言がしにくいのではと考えていた。しかし、確かに同施設でもお互いの関係性もあり、もう少し配慮してもよかったかも。

メンティメンターなどを使って、先に匿名性の高いことをしてみてもよかったかも。

方略が難しい。同じテーマであれば、指導医講習のときに様々なテーマを出して(キャベツもらったらどうする?くしゃくしゃの1000円札泣きながら渡されたらどうする?など)手をあげてもらったり。→これは面白そう!

zoomは音を組み込む?方法があるので、それでやってみては?音が聞こえづらかった。

 

これらを踏まえて、ほぼ同じ内容、同じ時間でやり直すなら、患者役をこちら側スタッフがする、というのが解決策として挙げられるか。そうすればコントロールしやすい。

医師役だけ負担がかかると思って、患者家族役も学習者にやってもらったが、わかりにくかったか。

 

<感情>

勝ち負けではないけど、他のチームとの差を感じた20分だった。

純粋にうまくいかなかったことが相当に悔しい。これは、ただの負けず嫌いの感情。

言い訳をすると、まず、初回にも関わらず「価値」がテーマだったため、目標設定からして難しく、さらにオンラインということで方略に関しても難しく感じた。

近いうちにカリキュラム評価をチームでしよう。

 

ネゴシエーション で学んだこと

事前学習

ハーバード流交渉術を読んだ。活かせそう。概念を知っているだけで、交渉を行った際にふりかえりやすくなったと思う。

 

1.人と問題を切り離す

○人に対してはやさしく問題に対しては強硬に。

○信頼するか否かと無関係に進める。交渉当事者間で仕事ができる良好な関係を築く。

2.立場ではなく利害に焦点を合わせる

○利害を探る。

○最低線を出すやり方を避ける。

3.双方にとって有利な選択肢(オプション)を考え出す

○まず複数の選択肢をつくり、決定はその後にする。

ブレーンストーミングを活用する。

4.客観的基準を強調する

○意志とは無関係な客観的基準に基づいて結果を出す。

○理を説き、理には耳を傾け、圧力ではなく原則にあわせる。

5.よい「BATNA」(バトナ)を用意する

○ 現在の交渉をしないとしたときの最善の代替案BATNAを考える。

6.確約(コミットメント)の仕方を工夫する

○こちらが何をするかを明確に示す。

○相手に何をしてほしいかを明確に示す。

7.よい伝え方(コミュニケーション)を確保する

○相手の言うことをよく聴く。

○理解させるために話す。

 

<当日のセッションでの学びと感想>

分け合う場合、初めにこちらがbottom lineにはまだ遠い、軽いできそうなことを提示すると、相手もそれなら…とできることを提示してくれる可能性がある。

とにかく備えることが大切。

ボスマネジメントという考え方。(これはセッション外)

 

オフラインなら楽しそうな内容だった。実践でありえそうな内容。ただ、原則立脚型交渉術をできるようになる、ことが目標なのであれば臨床に沿う必要はなさそう。それこそ、ももたろうの例をやったほうが盛り上がって、話しやすかったと思う。

当日朝配られたものを読んで臨んだが、その前に模擬ティーチングがあったため読んでも中身が入ってこない、役になり切るまでいけない、つまりそれどころではなかった。

そのなかでの作戦会議。

なかなかにタイトだった。もう少しわかりやすい設定のほうがオンラインでは話しやすいと思う。誰かが話している間は話しづらいため話し合ったり作戦を立てたりということにオフライン以上に時間がかかることは計算に入れていてほしかった。違うやり方でもよかった?

 

カリキュラム評価

当日セッションの目標はどこにあった?

それがわからないと評価できないが、原則立脚型交渉術ができるようになる、であれば達成はこれから次第というところか。事後課題も含めての目標達成を目指す。

 

・ビデオフィードバック 感想と他の参加者・講師のコメント

それぞれの色が出ている動画だった。みなさんすばらしいと思った!

 

心理的安全性の確保

座る位置、話すスピード

熱血さ具合、それが響くかどうか

場の違い(救急の場面か、外来の後のゆったりした時間か)

学習者との関係性によってフィードバックの仕方を変える

 

態度と思ってフィードバックしても、そもそも態度の問題かどうか?

興味がないのか、知識がなくてできそうにないから、気が乗らないのかは聞いてみないといけない。

練習していないからというスキルの問題かもしれないし、世代が違うとデフォルトが違うだけかも。

SEAに近い内容をするのであれば、急いだ雰囲気でするよりかは、紙などを用いてゆっくりフィードバックをしよう

 

気づき

入院のアドミッションノートチェックは結構しているが、外来で見ただけの人はそれこそ時間の許す限りだったので、時間があるときは外来のフィードバックをしたい。

成人学習はコルブの学習サイクルを回す手助けをしている。

ビデオフィードバックする際ってポジティブ・ネガティブ・ポジティブで行動変容を促すパターンとSEAのように内省を促すパターンがある。

 

・DLE

予防に勝る治療はない。

 

多くのチャンネルを駆使して情報収集。

それを踏まえてオリエンテーション。かつ自分でアセスメント。

 レッテル張りは怖いが、情報提供は必要。かならず自分でアセスメントを。

FDを指導医に 受けさせる。

指導医評価を研修医評価とセットで行う。

それを当たり前のようにしています、というところまで持っていけるといい。

 

複合的に問題が起きていることが多い。

ピンポイントで答えが出るものではない。

オッカムよりヒッカムのほうが当てはまる。

主要な要因をまず洗い出すが、複数あると考える。

指導医、システム、組み合わせの要因は必ずチェックすること。

 

・リーダーシップとマネジメント

 自分のリーダーシップについて考えてみる。

私はどちらかというとpM~PM型?

参加型、もしくは支援型リーダーシップが向いている?

 

あとはまとめてあるものを読むより、自分で読んでだれかに伝えるのが一番入ってくる、ということをここでも痛感。覚えられていない…

フォロワーがついてこないのであればそもそもリーダーシップの能力があると言わない。(リーダーとは言わない? どういう言い方だったか明確ではないが、そんな感じのイメージ)

 

 

* 次回までの目標(今回のセッションで学んだことを踏まえて。いくつ立てても良いが、具体的であること、到達可能であること、達成の判断が容易であること。必ずチームワークに関するものを入れる)

 

・職員向けのリーダーシップ研修を行う

・カリキュラム開発(専攻医、できれば初期研医、学生)を行う  簡単なon paperを作成する。

・病院スタッフ(看護師、事務職員)を増やすための作戦を考えて一つ実践

・同じ地域に家庭医を増やす作戦を考えて一つ実践

・入口出口戦略を広報チームで行う

・外来のフィードバックを行う

・病院全体の教育委員会で行動目標を立ててそのうち一つを達成する。

 

* 上記の目標を達成する為のアクションプラン(行動計画。同様に、実現可能であること、具体的であること)

 

<リーダーシップ研修に関して>

ステークホルダー(ここだと看護部長や私の上司)と交渉  いつどの時期、誰を対象にした?

同時にリーダーシップに関して学びなおす 私のリーダーシップも見つける

 

<カリキュラム開発>

初期研修医に関しては、もう一度上司と交渉してみる。交渉を練るところからやり直し。

専攻医のは作ってもよいという方向になっているので、さっそく作る。

 

<仲間をふやそうプロジェクト>

(スタッフにかんしても、家庭医にかんしても)どちらも現状をデータ化し、そこから作戦を練る。

ランチェスター理論の弱者の戦い方で練る。

 

<病院全体の教育力アッププロジェクト>

・目標設定(具体的な目標設定を共有)

・課題抽出 部署ごとの課題、PDCAサイクルを回す。行動目標をいくつか立てて実践する。

 

* そのために、必要なサポート(同僚から、先輩から、指導医から)

 リーダーシップ研修の時間をとってもらう。

現状のデータ化は他のスタッフ(同僚)にも手伝ってもらえるとスムースか?

指導医に外来でのフィードバックの時間をとれるように調整(これも交渉)

 

*チームとしてのプロジェクトなどがあれば、同様に、
目標行動計画

必要なサポート

読書記録⑧ 「最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたった一つのこと」

例がたくさん出ている。

要点だけ飛ばしながら読んだので、もう一回読もうと思えるような納得できる内容だった。

ただ、才能による部分も多いようなので、少し切ない気持ちになった。

 

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★マネジャーとリーダーどう違うのか★

・マネジャー

マネジャーの仕事:部下の才能を業績に結び付ける一番の方法を見つけ出すこと。出発点は部下一人一人の才能。

マネジャーは部下に全力を尽くしたいと思わせるために雇われている。

部下は支えられ、課題を与えられ、理解され、才能が許す限り大きな成功へ導かれると感じて、初めて全力を尽くしたいと思う。

 

すぐれたマネジャーは部下の成長を手助けせずにはいられない。

すぐれたマネジャーは部下に直ちに興味を抱き、部下が大きな成功を収められる環境をどう整えるかという課題に好奇心をそそられるようにできている。

→この才能は、一般に教育本能(コーチング・インスティンクト)と呼ばれる。

 

・リーダー

すぐれたリーダーは、よりよい未来に向けて人々を一致団結させる。

リーダーを定義するものは、未来への関心。

 

リーダーは未来に惹かれる。リーダーは変化を待ちかね、進歩を待ちわび、現状に強い不満を抱いていてこそ初めてリーダーである。

 

リーダーシップを支える才能は、楽観主義と自我。

楽観主義:物事が今より良くなるということを、本能的に、心の底から信じている。

自我:よりよい未来を実現させるのは自分しかいないと、己の全存在をかけて信じること。

 

芽の出かかったリーダーを育てるとすれば、自我を押さえて謙虚になることや、夢を小さくすること、自らの信念を軽視することを教えてはならない。そんなアドバイスは相手を否定し、混乱させるだけ。

そうではなく、彼らがもっと好奇心を掻き立てられ、それによってよりよい未来のイメージをさらに鮮明に描き出せるような課題を与えること。そして、願望や主張を、そのイメージを実現させるために使うよう勧める。

 

リーダーは作られるものではなく、生まれつきのもの

 

<まとめ>

どちらも組織の成功に欠かせない重要な役割だが、両者が専念するものは全く異なる。

マネジャーの出発点は部下一人一人。マネジャーは部下の才能、スキル、知識、経験、目標といった要素を観察し、それを用いて彼らがそれぞれ成功できる将来計画を立てる。マネジャーは、部下一人一人の成功に専念する。

リーダーの出発点は自分が描く未来のイメージ。よりよい未来こそ、リーダーが語り、考え、反芻し、計画し、練り上げるもの。このイメージが頭の中ではっきりした形をとって初めて、リーダーは周りの人々を説得すること(私が思い描く未来であなたも成功できる)に関心を向ける。そういった活動のすべてを通じて、リーダーが専念するのは未来である。

 

両者の役割をこなそうとするなら、ギアの切り替え時を心得ておくべき。

マネジャー→人から始める

リーダー→自分の向かう未来から始める

 

★すぐれたマネジャーはチェスをする★

マネジャーとして失敗しない4つのスキル

1)きちんと人を選ぶこと

希望的観測は捨てて、望ましい才能を既に持っている人物を選ぶのに時間をかけたほうが良い。

 ①どんな才能を求めているのかをはっきりさせる(競争好きな人材、人に尽くす人材、集中力のある人材、起業家、創造性のある人材、分析のできる人材など)

 ②自由回答の質問をする(マネジメントの一番楽しいところはどこか、など)

 ③細かいところまで聞く(何度も行ってきた過去の行動)

2)期待する仕事の内容をはっきり示す

すぐれたマネジャーは少なくとも年に4,5回は部下と話し合い、進捗状況を確認し、アドバイスを与え、軌道修正を行う。採用の時点からそれを始める。(何をして給料をもらうつもりか)

3)褒めることと認めること

部下から最高のものを引き出すには、彼らの行動から生じる結果を注意深くコントロールしなければならない。その行動が必ず、確実・即時的・肯定的な結果につながるようにする=良い仕事を即座に認めて、褒めるマネジャーになる。

その場で褒めることを、不変で、予測可能で、確固たるマネジメント・スタイルにするべし!

4)部下に気遣いを示すこと

部下の生産性が上がるのは、自分を気にかけてくれる人が職場にいると感じたとき。まず、マネジャーを中心とした関係を築き上げること。意図的に、はっきりと。気遣いを部下に言葉で伝える。

成功を願っているといい、自身を持たせ続ける。

気遣いのできるすぐれたマネジャーは甘いのではなく、不十分な成果にはすぐに対処する。

 

すぐれたマネジャーがしているたった一つのことは、

部下一人一人の特色を発見し、それを有効に活用すること。

 

凡庸なマネジャーは、マネジメントを型にはめる仕事、与えられた役割を完璧にこなす用部下一人一人を作り替える仕事と信じている。

 

真のマネジメントは、解放すること。

部下一人ひとりのユニークな貢献、要求、スタイルに完全な自由を与えるよう、常に職場環境を整える仕事。

 

個別化によってもたらされる利益

・部下一人ひとりの特色を活かすことで、自分の時間を節約できる。

・部下一人ひとりの特色を活かすことで、部下のほうも責任感を持つようになる。

・部下一人ひとりの特色を活かすことで、職場の一体感が強くなる。

・部下一人ひとりの特色を活かすことで、周りの世界に健全なレベルの破壊をもたらすことができる。

  例)裁量の幅についての思い込みを壊す、昇進させるなど職位を壊す

 

個別化の目的は、部下一人ひとりが内なる人格をはぐくむのを助けることではない。部下が持てる最大限の力で組織に貢献するのを助けること。

 

マネジャーに必要な第2の才能は個々の違いを感じ取る能力

 

自分の能力について非現実的な自信を持っている人のほうが、現実的な自己評価をする人よりすぐれた業績をあげられる。

マネジャーの仕事は部下の自信を築くことであって、自己認識を促すことではない。

部下の精神状態を「目の前の課題の難しさについては100%現実的に評価し、それを乗り越える自分の能力については、非現実的なまでに楽観している」という方向にもっていく。

 

👇ある人材を有効に活用するために、その人について知っておくべき3つのてがかり

1)強み

2)引き金

あらゆる種類の引き金の中で、ずば抜けて効力を発揮するのが「認知」

成果をきちんと認めれば部下からいい反応が返ってくる(どんなマネジャーも知っている)

すぐれたマネジャーは適応範囲を広げる=部下の欲する観客が少しずつ違うことに気が付いている。部下が最も重視する観客を見抜く。

3)学習スタイル

学習者の数だけ学習スタイルがある。ただ、主なスタイルは3つ。組み合わせて用いる社員もいるだろう。

 ①分析→学習時間をたっぷり与える。

 ②行動→新しい状況に放り込んで、ぶっつけ本番の対応を命じる。

 ③観察→教室から追い出して、マニュアルを取り上げ、経験豊富な社員の横に座らせる。

 

 

3つの手がかりをつかむのに便利な方法、質問しよう。(新しく雇った部下全員にこの質問をすることをお勧めする)

<強みについて>

ここ3ヶ月で、仕事が一番楽しかったのはいつか?

・その時何をしていたか?

・なぜそれがそんなに楽しかったか?

<弱みについて>

ここ3ヶ月で、仕事が一番つらかったのはいつか?

・その時何をしていたか?

・なぜそれがそんなにつらかったのか?

<引き金について>

今までで一番うまくいったマネジャーとの関係は?

・なぜうまくいったのか?

今までに褒められたりしたなかで一番心に残っているのは?

・なぜそれほど心に残ったのか?

<独自の学習スタイルについて>

これまでの仕事で、一番何かを学んでいると思ったのはいつか?

・なぜ多くを学んだのか?

・あなたにとって一番の学習スタイルは?

 

★すぐれたリーダーは未来を描く★

個性の違いを超えて、人々みんなに共通する感情や要求をとらえること=広範囲の共感

 

すぐれたリーダーが行動の指針としてみな知っているたった一つのこと

普遍的なことを発見して、それを活用する。

 

人は一人ひとり違うという真実を否定しないが、焦点は敢えて別の「違いはあるけれど、人は多くのものを共有する」という真実に合わせる。

 

リーダーの5つの普遍特性

1)(自分自身や家族の)死に対する不安―安全への欲求

最も根本的イな欲求のいくつかは、自分や自分の愛する者の命を守りたいという衝動から生まれる。

2)部外者に対する不安―共同体への欲求

人は群れで生活する動物であり、群れを強固にするために組織化する。

3)未来に対する不安―明確さへの欲求

未来とは不確実でよくわからないもの、ゆえに危険性を秘めたものと思っている。そのため、未来を予測できる人間には名声が与えられる。

4)混沌に対する不安―権威への欲求

どんな人間の社会でも世界は混沌から作り出されたことになっている。自分たちは混沌から遠ざかっていると納得している。人間の普遍特性の一つに物事を分類したいという欲求がある。秩序を希求することから権威への欲求が生まれる。誰かに何かを担当してもらったほうが自由参加の混乱状態より組織化しているように思えるから。根底に混沌を嫌い、強いリーダーを好む傾向がある。

5)無価値であることへの不安―敬意への欲求

個人は属する集団とは別の価値を持つ。セルフイメージを表す言葉は全ての社会にある。我々は皆、他人にどう思われるかに多大な関心をはらう。名声とそれに伴う敬意への欲求は全ての社会で見られる。

宗教はその一つ。選ばれし民、死後の生、輪廻転生。

 

1と2を満たせば人望は集まるがリーダーの仕事は人々の心をつかむことではない。現状維持程度。

3の未来に対する不安に真剣に取り組み、なんとかそれを消し去ったり、さらに何かポジティブなものに変えたりできればリーダーとして本当に意味のあることを成し遂げたといえる。

 

不安を自信に変える一番の手段は、明確さ。

リーダーが未来を鮮やかに(行動、言葉、映像、写真、ヒーロー、数字などを通して)それを追う私たちがどこに向かっているかをわかるように定義すること。

 

 

人はなぜ明確さを求めるのか。

4つの領域

  • 誰のために働くか

誰のために働くかについて従業員が明確さを必要としているので、正確かつ鮮やかに示すことが重要。

  • 核となる強みは何か
  • 核となる尺度は何か

使える尺度をすべて整理して一つを選ぶ。その際の条件はターゲットとする顧客層に合ったもの、あるいはあなたが指摘した従業員にあったもの、あるいはあなたが指摘した従業員の強みを数量で示すもの、そして、従業員が働きかけて影響を及ぼせるもの。

  • 今日できることは何か

行動を単に変化を起こすものではなく、意図を明確に示すものとして使うつもりなら、周りの人が反応を示すのは二つの行動。①システマティックな行動(決まり切った日課に割り込み、私たちを新しい活動に巻き込む)②シンボリックな行動(私たちの活動を変化させるものではなく、注目を集める)

有能なリーダーが、この二つを使い分けることに長けている。

 

 

リーダーシップの規律

規律1 考える時間を作る

規律2 慎重にヒーローを選ぶ 賞賛できる業績をだした従業員を選ぶ、ということ。

リーダーであるあなたが賞賛する従業員は、あなたが作り出そうとする未来を示す具体例。

規律3 練習する 未来を語る練習を自分に課す。効き目のない表現をすて、共感を呼ぶ表現、私たちが求める明確さを提供する表現を繰り返し使う。

 

 

★何をするかではなく、何をしないか★

職場でもっとも得意なことをする機会がある人は20%

その20%に入るためには、

 

自分がしたくないことを見つけ出し、それをやめる

 

 

継続的な成功の定義とは?

継続的な成功とは可能な限り大きなインパクトを最も長い期間与えること

 

そのために必要なのは

  • ある役割に秀でるのに必要な生来の才能と熱意があり、その役割特有のスキルと知識を十分身に着けていること。
  • 何かに秀でるだけでなく、その状態を保ちつつ、機会をとらえてさらに秀でること。

 

★3つの主張★

主張1 正しい戦術をみつけ、それを用いる

主張2 欠点を見つけ、修正する

主張3 強みを見つけ、磨きをかける

 

成功を継続するためには、警戒を怠らず、自分がどこでどうやって時間を過ごしているかを評価する。もちろん、新しい役割、新しい技術、新しい責任は自由に試してみるべきだが、好きなことをして過ごす時間が70%を割ったと思ったら、すぐに邪魔になっている活動を見極め、それを排除するための行動を起こす。

これが効率よくできるほどより大きな成功を収めることができる。

 

★これでは成功は継続しない★

退屈している場合

満足感がない場合

ストレスを感じる場合

消耗している場合

 

役割をやめる、役割を微調整する、正しいパートナーを探す、役割の中であなたの力を引き出す側面を見つける、これが強みの道から障害物を取り払うのに最も効率的な4つの戦術。